発表内容
中国通販から購入した小道具紹介:寺内さん

寺内さんは中国の通販会社から購入したいろいろな小道具を披露。安くても使えそうなものからちょっと首をかしげるものまでいろいろありました。その中の面取りカンナは形状が異なる数種類の刃が付属しており試しに山野さんが使ってみたところ、切れるような切れないような、判断に迷う性能。そこで次回までに刃を研いで再使用してみることになりました。その他の豆ガンナも刃を研いで次回の交流会で評価してみたいと思います。
トリマーを使った自作の手押しカンナ台と材のはぎ合わせ紹介:竹田さん

竹田さんは色の異なる材をはぎ合わせ1枚の板にして作品づくりに使いたいと考えています。そこでスクリーンに映っているトリマーを使った手押しカンナ台を自作。これはXY軸上にトリマーを動かし、下に置かれた材を削り、厚みを一定に加工するというもの。しかし結果は思わしくなく、表面の荒れ、厚みが均一にならないなどの問題が生じました。参加者からいろいろな改善アドバイスが出ていました。武田さんは電動工具の騒音が気になるようで、カンナも購入し試しましたが結果はいまひとつ、というのが現状でした。しかしこのあとの皆さんの発表は竹田さんにとって大変参考になったと思います。
カンナ削り台と西洋カンナで角棒の幅を正確に揃える方法を実演:さくやさん

さくやさんはシューティングボード(カンナ削り台)と西洋カンナで複数の角棒の幅を正確に揃える方法を実演。左写真のワークベンチに置かれているのがシューティングボードと横向きにした西洋カンナ。手に持っているのが角棒。彼は日本のカンナも持っていますが、使いやすいのは西洋カンナで、利点をいくつも挙げてくれました。さくやさんの前の発表が竹田さんだったので、はぎ合わせた色の異なる材をきれいな板状にできないことを聞いていたため、その板にカンナをかけてくれました。竹田さんも西洋カンナを体験させてもらい、かなり感動した模様。Lie-Nielsenのカンナを共同購入する話も出ました。
新考案!板厚を一定にする”アメンボカンナ”を紹介:SUGA56(菅原さん)

菅原さんはアメンボカンナという名前で板厚を一定にする、和カンナに取付ける付属品を開発。参考になったのは中央写真の彼のカンナ。Bridge City Tool Worksという高級カンナメーカーのHP-8 Mini Block Planeでカンナ本体両側に上下に動くフェンスが付いたもの。フェンスを少し下げ、材をまたぐようにして削ると一定の厚みに仕上げることができます。この方法を和カンナに応用したのが右写真。一見アメンボのように見える。写真は下に見える材を削ったところ。カンナはロッドの長さの範囲で左右にも動かすことができ、幅の広い材に対応。材がそれほど広くなければカンナ全体を斜めにしてカンナがけできるのも特徴。こうするとまっすぐ引くより楽に削れるからです。彼が作る道具や作品の加工精度にはいつも感心します。
ステキな作品紹介と製作過程の実演:諸井さん

諸井さんは久しぶりの参加。その間に製作した作品を見せてくれました。最後に中央写真の脚が広がっている踏台づくりで、座板に脚を差し込む傾斜溝製作を実演してくれました。自作の傾斜アキュレットガイドを使い、脚の端材を挟めば正確な溝幅ができる手順をていねいに説明しながら実際に加工しました。溝の底を平らに仕上げるのはLie-NielsenのSmall Router Planeです。電動工具のルーターが誕生する前からあるカンナ。実に便利で、なぜ同種のカンナが日本にはないのか、不思議。竹田さんは興味津々で、この楽しさを初体験。